アルコールの摂取は、勃起障害の原因になります。

精力剤や勃起改善薬として使用されるバイアグラですが、偽物も多く出回っているので注意が必要です。

「勃起障害と飲酒について」

■飲酒の影響

飲酒によってエチルアルコールを摂取すると、摂取した量に応じ脳の麻痺(抑制)が起こり、酒酔いとなります。脳の麻痺はまず大脳の高位機能の麻痺から始まるため判断力、集中力、抑止力等が低下します。その結果、脳の低位機能(いわゆる本能的と呼ばれる機能)があらわれてきます。その結果、軽い興奮状態となり、気が大きくなったり、気分が良くなったりします。そのような状態が「酒酔い」です。 過度の飲酒はアルコール依存性も引き起こします。アルコール依存症は、長期にわたり多量の飲酒した事から、アルコールに対し精神的依存や身体依存をきたす、精神疾患です。

■勃起障害との関連

アルコールは中枢神経系を抑制するように働きます。飲酒のリラックス効果です。しかし、中枢神経のマヒは勃起中枢の麻痺も引き起こします。そのため、アルコールを大量に摂取すると、勃起の機能が妨げられてしまいます。飲酒の後に、勃起しないことがないことがあるのはこのためです。 また、飲酒と喫煙が関係することも多くあります。喫煙は陰茎への血流障害を引き起こすため、勃起障害(ED)の大きな原因の一つです。

さらに問題なのが、アルコールの過剰摂取によって肝機能障害になってしまうことがあります。その結果、ED治療薬を服用できなくなってしまいます。これらED治療薬は、肝臓で代謝されることで効用を発揮します。つまり、肝臓の機能が低下している場合は、代謝出来ないため、ED治療薬の効果があらわれなくなります。 なお、アルコールの過剰摂取は高血圧を引き起こします。ED治療薬は血圧を下げる効果があるので、降圧薬の服薬にも影響を与えます。

「対策について」

■飲酒は勃起の前提となる

「視覚・触覚の刺激を感じる"脳"が正常であること」をさまたげます。ED治療薬は、陰茎への血流を増やす効果があります。ED治療薬は催淫剤ではありません。ED治療薬を服薬しても性的興奮が増加するわけではありません。 以上の様に、飲酒などの影響でEDが起こることを「器質性ED」と呼びます。 一方、精神的な影響によってEDが起こることを「心因性ED」と呼びます。飲酒をしたために勃起ができなくなって、精神的ダメージを負った結果が心因性EDを引き起こすことがあります。 飲酒はパートナーとの良好な関係をつくる一つのきっかけになります。しかし、性交にあたっては、事前の飲酒量に十分注意することが大切です。 他にも、EDの原因には生活習慣病があります。飲酒は生活習慣病の原因ともなります。従って、日頃からの飲酒にも気をつける必要があります。

「勃起障害と危ない偽物バイアグラ」

■勃起障害の薬

勃起障害(ED)の治療には一般的にED治療薬(バイアグラ)が用いられます。ED治療薬の目的は、器質的な問題の解決です。具体的には、陰茎海綿体への血液の流入を改善します。性的な情報は脳から脊髄を通って、陰茎への血流を生み出します。ED治療薬は、あくまで最後の血流の部分に作用する薬です。従って、催淫効果のある薬ではないことを理解しておく必要があります。

■バイアグラについて

「バイアグラ」はファイザー社が製造・販売するED治療薬のことです。バイアグラは商標名であり、他には肺動脈性肺高血圧症の治療薬としても同様の成分の薬があります。 日本国内の医療機関で処方されている剤形は、25 mg錠または50 mg錠です。他に、ファイザーが米国等海外に於いて100 mg錠も製造・発売しています。しかし、この100 mg錠は日本国内での製造承認は出ていません。従って、医療機関では処方されていません。 日本でバイアグラを正規に入手するためには医師の処方箋が必要になります。また、健康保険の適用外で自由診療(保険適用外診療)のため、各医療機関によって価格が異なっています。価格は1錠およそ1,500円程度となっています。

「気をつける点」

■バイアグラには多数のコピー薬品があります。

例えば、インドでは、成分が全く同じ化合物であっても製法さえ異なれば合法的に薬品を製造販売することが可能となっています。そのため、インドでは多くのコピー薬品が作られ正規の薬品よりも安価で販売されています。これらのコピー薬品もバイアグラ同様に個人代行輸入業者が取り扱っています。これらのコピー薬品は後発医薬品(ジェネリック医薬品)にはあたりません。 バイアグラのコピー品は、インターネットなどで個人購入できますが、その成分については保証されません。また、形や色も正規のバイアグラと非常に似ており、見分けが難しくなっています。詳しくはファイザー社のホームページにて確認できます。

なお、ファイザー社ではバイアグを「不正規ルート(医療機関以外)」で購入することの危険性も指摘しています。「正規のバイアグラ」として販売されていても、中身が本物であるとは限りません。医薬品成分の含有量にばらつきがあったり、全く含有していないものがあったりします。 自己責任と割り切って、個人購入する選択もありますが、非常に危険な行為であることを十分に認識する必要があります。最悪の場合、重篤な健康被害や死亡に至ることもあります。自己判断せず、専門医の指導のもとで服用することが必要です。
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